ストックホルム日本人補習学校 校長
林 万青也
2025年11月8日
日本に学校制が公布され義務教育が確立されてから153年。そのように考えると、日本から遠く離れたスウェーデンに在るストックホルム日本人補習学校の50年という歴史には、数字以上の重さを感じます。
本年度で半世紀を迎えるストックホルム日本人補習学校は、現在200人を超える児童生徒が在籍する学校です。週末の土曜日、朝9時に登校して午後2時に下校するまでの間、小学部1年生から中学部3年生までの14学級の児童・生徒が学んでいます。
50年前、ストックホルムに住む多くの日本人の皆様が力を合わせ、思いを一つにして、補習学校の基礎を築かれました。一歩一歩、水面の波紋のように少しずつ輪を広げ、人が繋がり、文部科学省の支援も受けながら現代の補習学校のかたちがつくられてきたのだと考えます。この補習学校に関わってこられた先達の皆様の献身的なご努力に深い敬意と感謝の気持ちを持たずにはおれません。
現在も、補習学校は多くの関係者の皆様に支えられ、子どもたちが安全に、安心して学べる場所となっております。ここで学ぶ子どもたちは、支えてくださる方への感謝を忘れず、自分の中にそれぞれの国の文化を受けとめながら成長し、やがて自分らしく花咲かせてくれることと信じています。
昨年6月、「在外教育施設における教育の振興に関する法律」が成立・施行されたことを受け、今後一層、教育内容面や学校運営面においても、学校自体が発展成長しながら、新しい歴史をつくっていくことになると思います。
50年という半世紀の区切りの年でもありますが、ここから新しい補習学校の歴史を築く第一歩の年でもあります。これまで補習学校を築いて来られた皆様に感謝申し上げますとともに、これからも補習学校をお支えくださいますよう、どうぞご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
皆様とともに、ストックホルム日本人補習学校の50周年を心から祝福したいと思います。